進化論は嘘 268

 

                      創世記421825

 

18 ヨセフは三日目に彼らに言った。「次のようにして、生きよ。私も神を恐れる者だから。

 

19 もし、あなたがたが正直者なら、あなたがたの兄弟のひとりを監禁所に監禁しておいて、あなたがたは()えている家族に穀物を持って行くがよい。

 

20 そして、あなたがたの末の弟を私のところに連れて来なさい。そうすれば、あなたがたのことばがほんとうだということになり、あなたがたは死ぬことはない。」そこで彼らはそのようにした。

 

21 彼らは(たが)いに言った。「ああ、われわれは弟のことで(ばつ)を受けているのだなあ。あれがわれわれにあわれみを()うたとき、彼の心の苦しみを見ながら、われわれは聞き入れなかった。それでわれわれはこんな苦しみに会っているのだ。」

 

22 ルベンが彼らに答えて言った。「私はあの子に罪を(おか)すなと言ったではないか。それなのにあなたがたは聞き入れなかった。だから今、彼の血の(むく)いを受けるのだ。」

 

23 彼らは、ヨセフが聞いていたとは知らなかった。彼と彼らの間には通訳者がいたからである。

 

24 ヨセフは彼らから離れて、泣いた。それから彼らのところに帰って来て、彼らに語った。そして彼らの中からシメオンをとって、彼らの目の前で彼を(しば)った。

 

25 ヨセフは、彼らの(ふくろ)に穀物を満たし、彼らの銀をめいめいの袋に返し、また道中の食糧を彼らに与えるように命じた。それで、人々はそのとおりにした。

 

 

 

苦しむ兄たち

 

           新しい提案

 

ヨセフは、兄たちを3 日間監禁所に閉じ込めた後、新しい提案をした。(11人だけを人質として監禁し、他の9 人は穀物を持って帰ってもよい。(2)その後、末の弟を連れて来るなら、スパイ容疑は晴れる。(3)自分は「神を恐れる者」であるから、不条理なこと、手荒なことはしない(「神を恐れる心」は、権威の行使に対するチェック機能を果たす)。(4)ヨセフがこの新しい提案をした目的は、一刻も早く()えている家族に食糧を届けるため、また、父への衝撃(しょうげき)をできるだけ和らげるためであった。(5)それを聞いた兄弟たちの心に、自責(じせき)の念が生まれた。彼らは、自分たちがヨセフに行った慈悲(むじひ)な行為の刈り取りをさせられていると感じた。この罪は22 年も前のものであるが、歳月(さいげつ)の経過によっては、彼らの心から罪責感を消し去ることはできなかった。(6長子(ちょうし)ルベンだけが、自分にできることをしたという確信があった。彼は、ヨセフを奴隷(どれい)に売るという罪に加担(かたん)しなかった。罪を(おか)さなかった者は罪責感から解放されている。ルベンは、9人を叱責(しっせき)する言葉を語り、今の苦難は、「彼(ヨセフ)の血の報い」であると言った。
私たちは、どのようにして罪の(ゆる)しを体験することができるのだろか。罪の告白と、「あなたの罪は赦された」という一方的な赦しの宣言を通して、私たちは罪責感から解放される。

 

 

          ヨセフの優しさ

 

荒々しい態度を取ってはいても、随所(ずいしょ)にヨセフの(やさ)しさがにじみ出ている。ヨセフは、兄たちがヘブル語で話している内容をすべて理解した。(1)兄たちが罪を悔いている姿を見て、彼らから離れて1 人で泣いた。(2)次に、次男のシメオンを取って、彼らの目の前で彼を(しば)った。長男のルベンに罪はないので、次男が長男の代わりに縛られているのである。(3)さらにヨセフは、彼らの袋に穀物を満たし、彼らが支払った銀をめいめいの袋に返した。途中でその袋を開けないように、道中の食糧まで用意した。家に帰って袋を開けた時の兄たちの驚きの顔を思い(えが)いて、内心ほほ()んだことであろう。と同時に、肉親から代価を取ることはできないという思いもあったのではないだろうか。
ヨセフをキリストの型と取るなら、何が見えて来るのだろうか。助けを求めて近づいて来る者に、キリストは無代価で罪の赦しと永遠のいのちを与えてくださる。私たちには、素晴らしい救い主が用意されている。イエス・キリストにある神の愛から私たちを切り離すものは、この世には存在しない。

 

 

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより