進化論は嘘 250

 

                       創世記38311

 

3 彼女はみごもり、男の子を産んだ。彼はその子をエルと名づけた。

 

4 彼女はまたみごもって、男の子を産み、その子をオナンと名づけた。

 

5 彼女はさらにまた男の子を産み、その子をシェラと名づけた。彼女がシェラを産んだとき、彼はケジブにいた。

 

6 ユダは、その長子エルにタマルという妻を迎えた。

 

7 しかしユダの長子エルは【主】を怒らせていたので、【主】は彼を殺した。

 

8 それでユダはオナンに言った。「あなたは兄嫁(あによめ)のところに入り、義弟(ぎてい)としての務めを果たしなさい。そしてあなたの兄のために子孫を起こすようにしなさい。」

 

9 しかしオナンは、その生まれる子が自分のものとならないのを知っていたので、兄に子孫を与えないために、兄嫁のところに入ると、地に流していた。

 

10 彼のしたことは【主】を怒らせたので、主は彼をも殺した。

 

11 そこでユダは、嫁のタマルに、「わが子シェラが成人するまで、あなたの父の家でやもめのままでいなさい」と言った。それはシェラもまた、兄たちのように死ぬといけないと思ったからである。タマルは父の家に行き、そこに住むようになった。

 

 

 

ユダの3 人の息子たち

 

            ユダの結婚

 

ユダはカナン人の女と結婚し、3 人の息子を得た。エル、オナン、シェラがそれである。「彼女がシェラを産んだとき、彼はケジブにいた」5 節)。この時点でも、ユダは低地に住んでいる。そこにタマル(なつめやしの木の意)が登場する。彼女の血筋については何も記されていないが、カナン人の娘だったと推定される。(1)タマルは、長子エルの嫁となった。結婚直後に、エルは子がないままで死ぬ。「しかしユダの長子エルは主の前に悪い者であったので、主は彼を殺された」(口語訳)。「悪い者」は、ヘブル語で「ラー」である(創65 参照)。神は、エルの悪を(ばつ)せずにはおれなかったのである。(2)兄が死んだ場合、弟が兄嫁と結婚して、兄に子を残すのが当時の習慣である(レビラート婚)。それはハムラビ法典にある決まりで、後にモーセの律法にも採用される(申25510 参照)。この習慣に従って、次男のオナンがタマルをめとる。しかしオナンは、「兄嫁のところにはいると、地に流していた」。この行為が神の怒りに()れ、彼もまた死ぬ。オナンの罪は、結婚しながら弟としての務めを果たしていないことにある(もしこの罪がなければ、彼はメシアの系図に入っていたはずである)。

 

         

          放置されるタマル

 

ユダは、タマルのことを不吉(ふきつ)な女だと思ったようである。彼は、問題の原因を完全に誤解していた。(1)当時の習慣によれば、三男のシェラがタマルと結婚すべきなのであるが、ユダは、シェラまで死んでしまうのではないかと恐れ、シェラが成人するまでという条件で、タマルを実家に送り返した。(2)この時点で、シェラとタマルとは婚約関係に入っている。実質的な夫婦関係はまだ始まっていないが、二人は法的には夫婦と見做される。(3)タマルはユダの言葉をそのまま信じて、実家で待機していた。しかし、ユダの方からなんの連絡も入らなかった。
エジプトでのヨセフは、高潔(こうけつ)な性質を発揮(はっき)していくが、38 章に見られるユダとその家族の姿は低俗(ていぞく)である。それを思う時、ユダがメシアの先祖となるように選ばれたのは、彼の手柄(てがら)ではなく、神の一方的な恵みによるものであることが分かる。それと同じように、私たちが救いに選ばれたのも、神の一方的な恵みによる。今、自分自身に注がれている神の恵みを思い起こし、主に感謝しよう。クリスチャン生活の動機は、神の愛と恵みへの応答である。

 

 

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより