進化論は嘘 220

ヤコブの反撃

                     3 つの策

ラバンに欺かれたことを知ったヤコブは、自分の手で家畜をやす努力を始める。これは、知恵による反撃はんげきである。彼は、3 つの策を考え、実行に移した。
(1)第1 の策。彼は、家畜にさかりがつく場所で、奇妙きみょうなことを行った。「・・・ポプラや、アーモンドや、すずかけの木の若枝を取り、それの白い筋の皮をはいで、その若枝の白いところをむき出しにし、その皮をはいだ枝を、群れが水を飲みに来る水ため、すなわち水ぶねの中に、群れに差し向かいに置いた」。その結果、不思議なことが起こった。「こうして、群れは枝の前でさかりがついて、しま毛のもの、ぶち毛のもの、まだら毛のものを産んだ」。つまり、親の毛色とは異なった子どもが誕生したということである。異なった毛色の個体は、ヤコブのものとなる。
(2)第2 の策。彼は、自分の群れとラバンの群れを分けた。そして、水を飲む際に、ラバンの群れの普通のものを、ラバンの群れのしま毛のものと、真っ黒いものとに向けておいた。つまり、両者を対面させたのである。その結果、普通の群れは、「しま毛のもの、ぶち毛のもの、まだら毛のもの」を産んだ。これもまた、契約ではヤコブのものとなる。
(3)第3 の策。さらにヤコブは、強いものの群れにさかりがついた時には、木の枝を水ぶねの中に置いた。しかし、弱いものの群れの場合は、そうしなかった。その結果、強い群れから、「しま毛のもの、ぶち毛のもの、まだら毛のもの」が誕生した。こうして、ヤコブの群れは強くなり、ラバンの群れは弱くなった。

 

                     反撃の結果

「それで、この人は大いに富み、多くの群れと、男女の奴隷、およびらくだと、ろばとを持つようになった」。つまり、7 年の間に、ヤコブは急速に裕福になったのである。(1)ヤコブが用いた手法は、当時の迷信である。当時は、さかりの時(子を宿した時)に視覚に刺激しげきを与えると、胎児たいじに影響が現れると考えられていた。ヤコブはその迷信を信じて、一生懸命それを行ったのである。(2)しかし、迷信によっては「しま毛のもの、ぶち毛のもの、まだら毛のもの」が誕生することはない。ヤコブは、自分の手で家畜を殖やしているつもりでいたが、実際は、神がそれをしておられたのである。
ヤコブに正当な賃金を支払ったのは、ラバンではなく、神である。神が公平なお方であることを覚え、心に平安をいただこうではないか。私たちの人生には、正当な精算の時が必ず訪れる。神をおそれて歩む人は、知恵ある人である。