進化論は嘘 201

 

                     創世記273040

30 イサクがヤコブを祝福し終わり、ヤコブが父イサクの前から出て行くか行かないうちに、兄のエサウが猟から帰って来た。

31 彼もまた、おいしい料理をこしらえて、父のところに持って来た。そして父に言った。「お父さんは起きて、子どもの獲物を召し上がることができます。あなたご自身が私を祝福してくださるために。」

32 すると父イサクは彼に尋ねた。「おまえはだれだ。」彼は答えた。「私はあなたの子、長男のエサウです。」

33 イサクは(はげ)しく身震(みぶる)いして言った。「では、いったい、あれはだれだったのか。獲物をしとめて、私のところに持って来たのは。おまえが来る前に、私はみな食べて、彼を祝福してしまった。それゆえ、彼は祝福されよう。」

34 エサウは父のことばを聞くと、大声で泣き叫び、ひどく痛み悲しんで父に言った。「私を、お父さん、私も祝福してください。」

35 父は言った。「おまえの弟が来て、だましたのだ。そしておまえの祝福を横取りしてしまったのだ。」

36 エサウは言った。「彼の名がヤコブというのも、このためか。二度までも私を押しのけてしまって。私の長子の権利を奪い取り、今また、私の祝福を奪い取ってしまった。」また言った。「あなたは私のために祝福を残してはおかれなかったのですか。」

37 イサクは答えてエサウに言った。「ああ、私は彼をおまえの主とし、彼のすべての兄弟を、しもべとして彼に与えた。また穀物と新しいぶどう酒で彼を養うようにした。それで、わが子よ。おまえのために、私はいったい何ができようか。」

38 エサウは父に言った。「お父さん。祝福は一つしかないのですか。お父さん。私を、私をも祝福してください。」エサウは声をあげて泣いた。

39 父イサクは答えて彼に言った。「見よ。おまえの住む所では、地は肥えることなく、上から天の露もない。

40 おまえはおのれの剣によって生き、おまえの弟に仕えることになる。おまえが奮い立つならば、おまえは彼のくびきを自分の首から解き捨てるであろう。」

 

エサウの罪

          料理を差し出すエサウ

少し遅れて、エサウも父イサクのもとに料理を持って来た。驚いたイサクは、「おまえはだれだ」と尋ねた。「私はあなたの子、長男のエサウです」。その時、イサクは激しく身震いして、「では、いったい、あれはだれだったのか。おまえが来る前に、私はみな食べて、彼を祝福してしまった。それゆえ、彼は祝福されよう」と言った。(1)イサクが激しく身震いした理由は、神の御心が()ったことを知り、恐れを感じたからである。(2)エサウは大声で泣き叫び、ひどく痛み悲しんだ。霊的祝福を失ったからではなく、物質的祝福を失ったからである。(3)エサウは、「私を、お父さん、私も祝福してください」と懇願したが、イサクは、「おまえの弟が来て、だましたのだ。そしておまえの祝福を横取りしてしまったのだ」と答えた。この答えの前半は正しいが、後半は間違っている。祝福は、最初からヤコブが受けるものと決まっていた。
エサウは、ヤコブを非難した。「彼をヤコブとは、よくも名付けたものだ。これで二度も、わたしの足を引っ張り(アーカブ)欺いた。あのときはわたしの長子の権利を奪い、今度はわたしの祝福を奪ってしまった」(新共同訳)。(1)ヤコブという名は、「かかと」(アカブ)から出たもので、それが動詞になると「アーカブ」となる。(2)エサウの認識は、ヤコブが長子の権利を自分から奪っていったというものであるが、これは誤解である。彼は、長子の権利を売り渡した時点で、祝福も手放したのである。

 

          声をあげて泣くエサウ

エサウは、「あなたは私のために祝福を残してはおかれなかったのですか」と問い、イサクは、「ああ、私は彼をおまえの主とし、彼のすべての兄弟を、しもべとして彼に与えた。また穀物と新しいぶどう酒で彼を養うようにした。それで、わが子よ。おまえのために、私はいったい何ができようか」と答えた。古代中近東の習慣(ヌジ文書の例)では、言葉で約束したことは、修正不可能とされていた。エサウは声を上げて泣いたが、もはや後の祭りであった。
エサウの罪とは、長子の権利の霊的祝福を軽蔑したことにある。つまり、アブラハム契約そのものを軽蔑したのである。その結果、彼は父の祝福も、物質的祝福も失った。エサウの失敗から教訓を学ぼう。神からの霊的祝福ほど素晴らしいものはない。神からの霊的祝福を求める生き方とは、神の支配を受け入れ、日々光の中を歩むことである。

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより