進化論は嘘 199

 

                      創世記271117

 

11 しかし、ヤコブは、その母リベカに言った。「でも、兄さんのエサウは毛深い人なのに、私のはだは、なめらかです。

 

12 もしや、父上が私にさわるなら、私にからかわれたと思われるでしょう。私は祝福どころか、のろいをこの身に(まね)くことになるでしょう。」

 

13 母は彼に言った。「わが子よ。あなたののろいは私が受けます。ただ私の言うことをよく聞いて、行って取って来なさい。」

 

14 それでヤコブは行って、取って、母のところに来た。母は父の好むおいしい料理をこしらえた。

 

15 それからリベカは、家の中で自分の手もとにあった兄エサウの晴れ着を取って来て、それを弟ヤコブに着せてやり、

 

16 また、子やぎの毛皮を、彼の手と首のなめらかなところにかぶせてやった。

 

17 そうして、自分が作ったおいしい料理とパンを息子ヤコブの手に渡した。

 

 

 

リベカの罪(2

 

          不安になるヤコブ

 

リベカの提案(ていあん)を聞き、ヤコブは不安になった。「でも、兄さんのエサウは毛深い人なのに、私のはだは、なめらかです。もしや、父上が私にさわるなら、私にからかわれたと思われるでしょう。私は祝福どころか、のろいをこの身に招くことになるでしょう」。(1「毛深い」という言葉は、「サイール」である。後にエサウが住み着く場所は「セイルの山地」であるが、これは「サイール」から出た言葉である。「それでエサウはセイルの山地に住みついたのである。エサウとはすなわちエドムである」(創368)。(2「父上は、私にからかわれたと思われるでしょう」とは、「自分の盲目状態をからかわれたと思う」という意味である。ヤコブの不安は、もっともなことである。

 

 

           励ますリベカ

 

リベカは、「わが子よ。あなたののろいは私が受けます。ただ私の言うことをよく聞いて、行って取って来なさい」と答えた。リベカは、自分が首謀者(しゅぼうしゃ)なので、一切の呪いをその身に引き受けると約束した。このような約束をするのは、愚かなことである。

 

かくして、リベカの策略によってヤコブはイサクを欺くことになる。(1視覚(しかく)について:イサクは盲目(もうもく)なので、視覚は欺きの対象ではない。(2味覚(みかく)について:リベカは子やぎの肉を使って鹿肉の味がする料理を作り、イサクを欺いた。(3嗅覚(きゅうかく)について:リベカは、エサウの晴れ着をヤコブに着せて、イサクを欺いた。それは、狩猟(しゅりょう)のための衣服であった。(4触覚(しょっかく)について:リベカは、ヤコブの手と首のなめらかなところに子やぎの毛皮をかぶせて、イサクを欺いた。(5聴覚(ちょうかく)について:これだけは欺く方法がなかった。(あん)(じょう)、イサクは疑いを持つようになる。
再度確認するが、リベカの罪とは、族長の祝福をエサウから奪おうとしたことではない。長子の権利と族長の祝福は、表裏 一体(ひょうりいったい)の関係にある。神の選びによって、長子の権利はヤコブに与えられていた。また、エサウとヤコブの間に売買関係が成立していたので、法的にも長子の権利はヤコブのものとなっていた。ここでのリベカの罪とは、イサクを欺こうとしたことである。リベカは、その呪いを自らの身に引き受けると豪語(ごうご)したが、そのとおりのことが彼女に起こる(ヤコブとの今生の別れ)。神の御心は必ず成就する。それを人間的な工夫によって実現させようとするのは、愚かなことである。人間的な知恵がよく回る人は、特に注意する必要がある。

 

 

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより