進化論は嘘 190

 

                      創世記2615

 

 

1 さて、アブラハムの時代にあった先のききんとは別に、この国にまたききんがあった。それでイサクはゲラルのペリシテ人の王アビメレクのところへ行った。

 

2 【 主】はイサクに現れて(おお)せられた。「エジプトへは下るな。わたしがあなたに示す地に住みなさい。

 

3 あなたはこの地に、滞在(たいざい)しなさい。わたしはあなたとともにいて、あなたを祝福しよう。それはわたしが、これらの国々をすべて、あなたとあなたの子孫に与えるからだ。こうしてわたしは、あなたの父アブラハムに誓った誓いを果たすのだ。

 

4 そしてわたしは、あなたの子孫を空の星のように増し加え、あなたの子孫に、これらの国々をみな与えよう。こうして地のすべての国々は、あなたの子孫によって祝福される。

 

5 これはアブラハムがわたしの声に聞き従い、わたしの(いまし)めと命令とおきてとおしえを守ったからである。」

 

 

 

イサクへの約束(1

 

      創世記におけるイサクの位置づけ

 

 

1)イサクが主役になるのは、創世記26 章だけである。25 章は、アブラハムの死とヤコブの紹介に当てられていた。27 章に入ると、ヤコブ物語が始まる。イサクは、26 章の前はアブラハムの息子として登場し、26 章の後はヤコブの父として登場する。(2)族長たちの中では、イサクが一番長寿(ちょうじゅ)(まっと)うしたが、彼に関する記録は最少である(アブラハムは175 歳、イサクは180 歳、ヤコブは147 歳)。(3)どちらかというと、彼は受け身の人物である。彼は、その生涯(しょうがい)のほとんどの期間をネゲブ砂漠(さばく)で過ごし、アブラハムとヤコブの橋渡し役を果たした。(426 章にアブラハム契約の再確認が2 度出て来るが、この情報は重要である。アブラハムは8人の子を得たが、イサクがアブラハム契約の継承者となったのである。

 

            

            ききん

 

 

「さて、アブラハムの時代にあった先のききんとは別に、この国にまたききんがあった」。(1「先のききん」(創1210)では、アブラハムがエジプトに下る決心をした。(2)イサクの場合は、ゲラルのペリシテ人の王アビメレクの所へ行った。つまり、そこを経由してエジプトに下ることを考えたのである。(3)アビメレクは、すでに20 章、212234 などに登場しているが、26 章のアビメレクはそれとは別の人物である。アビメレクという名は、ゲラルの王の称号である。(4)ゲラルは、約束の地の内側にある都市国家である。つまり、イサクはエジプト行きを考えているが、まだ約束の地を去っていないということである。これが重要なポイントである。
そのような時、「【主】はイサクに現れて仰せられた」。(1)これは、イサクへの初めての顕現(けんげん)である。さらにこれは、イサクに対するアブラハム契約の再確認の最初のものである。(2)【主】はイサクにお命じになった。「エジプトへは下るな。わたしがあなたに示す地に住みなさい」「エジプトへは下るな」とは、アブラハムの真似(まね)をしてはいけないという意味である。「わたしがあなたに示す地に住みなさい」とは、約束の地こそ、【主】の祝福が下り、神の計画が進展する地であるから、そこを離れるなという意味である。
私たちもまた、ききん(試練)の中にあって否定的な判断を下してしまう弱さを持っている。試練の中にあるときは、神からの語りかけに耳を(かたむ)けようではないか。「エジプトへは下るな。わたしがあなたに示す地に住みなさい」とはどういう意味なのか、黙想してみよう。

 

 

 

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより