進化論は嘘 160

 

                       創世記21813

 

 

8 その子は育って乳離れした。アブラハムはイサクの乳離れの日に、盛大(せいだい)宴会(えんかい)(もよお)した。

 

9 そのとき、サラは、エジプトの女ハガルがアブラハムに産んだ子が、自分の子イサクをからかっているのを見た。

 

10 それでアブラハムに言った。「このはしためを、その子といっしょに追い出してください。このはしための子は、私の子イサクといっしょに跡取(あとと)りになるべきではありません。」

 

11 このことは、自分の子に関することなので、アブラハムは、非常に(なや)んだ。

 

12 すると、神はアブラハムに仰せられた。「その少年と、あなたのはしためのことで、悩んではならない。サラがあなたに言うことはみな、言うとおりに聞き入れなさい。イサクから出る者が、あなたの子孫と呼ばれるからだ。

 

13 しかしはしための子も、わたしは一つの国民としよう。彼もあなたの子だから。」

 

 

 

イサクとイシュマエル

 

       イサクをからかうイシュマエル

 

 

アブラハムは、イサクの乳離れの日に、盛大な宴会を催した。当時、乳離れの年齢は3 歳から5 歳の間であった。このころイシュマエルは、17 歳から20 歳くらいになっていた。喜びの宴会の中に、否定的な要素が一つあった。ハガルとイシュマエルの母子がそれである。(1「エジプトの女ハガルがアブラハムに産んだ子」とある。イシュマエルと言う代わりに、エジプト人ということが強調されている。これは、ハガルの憎しみがイシュマエルにも継承されていることを示す表現である。(2)サラは、イシュマエルが自分の子イサクをからかっているのを見た。イシュマエルは、イサクの名前を種に、乳離れしたばかりの幼子をからかっていたのである(ここには、否定的な意味での言葉遊びがある。「笑う」という意味のイサクの名を笑ったのである)。サラは、イサクとイシュマエルの将来の関係を心配した。

 

          

          サラの要求

 

 

サラはアブラハムに、「このはしため(ハガル)を、その子(イシュマエル)といっしょに追い出してください」と要求した。ここで当時の法律と習慣を確認しておこう(ヌジ碑文(ひぶん)やハムラビ法典の規定)。(1)正妻の息子は、後に生まれたとしても、(めかけ)の息子に優先し、跡取りとなる。(2)父親はそれを受け入れたとしても、妾の息子を追放してはならない。(3)以上のような規定があるので、アブラハムはハガルとイシュマエルの追放について躊躇(ちゅうちょ)した。さらに、アブラハムはイシュマエルを非常に愛していたので苦しんだ。その時、神からの啓示があり、それがアブラハムに行動を起こす勇気を与えた。(4)イサクに関しての啓示:イサクが跡取りになるという神のことばが与えられた。サラの動機がいかなるものであるにせよ、イシュマエルを追放することは神の御心であった。(5)イシュマエルに関しての啓示:イシュマエルがアブラハム契約を継承(けいしょう)することはないという神のことばが与えられた。しかし、イシュマエルもアブラハム契約の祝福に(あずか)ることはできる。その結果、アラブ民族が増え広がったのである。
アブラハム契約を継承するのはイサクであるが、イシュマエルはその契約の祝福に与る者となった。ここに神の厳しさと恵みを見ることができる。神は私たちひとりひとりを愛し、それぞれに異なった役割と使命とを与えておられる。他人と自分を比較するのではなく、自分に与えられた恵みと使命がなんであるか、黙想してみよう。

 

 

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより