進化論は嘘 155

 

                     創世記2012

 

1 アブラハムは、そこからネゲブの地方へ移り、カデシュとシュルの間に住みついた。ゲラルに滞在中、

 

2 アブラハムは、自分の妻サラのことを、「これは私の妹です」と言ったので、ゲラルの王アビメレクは、使いをやって、サラを召し入れた。

 

 

 

アビメレク事件の舞台裏

 

         エジプトでの失敗の再現

 

 

アビメレク事件は、イサク誕生の前年に起こった。かつて飢饉(ききん)でエジプトに下った時、アブラハムは、サラが自分の妹だと(うそ)をついたことがあった(創12 章)。アビメレク事件は、同じ失敗の再現である。この事件の背景を見てみよう。
1)アブラハムは住居を移動させた。ヘブロンの近く、マムレの樫の木の所から、ネゲブ地方(南の方角)へ転居した。理由として考えられるのは、ソドムとゴモラが見える所に留まりたくないということであろう。(2)移動した先は、東にカデシュ(カデシュ・バルネア)があり、西にシュル(エジプトとの国境)がある場所である。その中間にあったのが、ゲラルの町である。そこは、ペリシテ人の地(平原)に当たる。(3)その町で、アブラハムはエジプトで犯したのと同じ過ちを犯す。彼は、自分の妻サラのことを、「これは私の妹です」と言ったのである。(4)このことが起こったのは、イサクが誕生する前の年であった。サラはまだ妊娠していなかった。この行為によって、アブラハムは、約束の子(イサク)誕生の約束を再び危険にさらした。

 

         アビメレクの行為

 

 

「ゲラルの王アビメレクは、使いをやって、サラを召し入れた」。(1)アビメレクとは、個人名ではなく、ゲラルの王のタイトルである。エジプトの王が「パロ」と呼ばれたのと同じである。彼の個人名がなんであるかは、啓示されていない。(2)彼に悪意はなかった。彼は、サラがアブラハムの妹だと思って彼女を召し入れたのである。(3)彼に悪意がなくても、イサクの誕生が危うくなったことは事実である。もし神の介入がなかったなら、ユダヤ民族の誕生は歴史上なかったことになる。また、メシアの誕生も実現しなかったことになる。

 

 この事件は、アブラハム契約が無条件契約であることを私たちに教えている。アブラハム契約は、人間の失敗や罪によって破棄されるものではない。次回学ぶが、この事件は神の介入によって解決へと向かう。ほめたたえるべきは、神の御名だけである。私たちの救いもまた、すべて神の守りによって完成する。「あなたがたは、信仰により、神の御力によって守られており、終わりのときに現されるように用意されている救いをいただくのです」(1 ペテ15)。試練の中を通過している人は、天に(たくわ)えられている素晴らしい資産と霊的祝福を思い、そこから力をいただこうではないか。私たちの救いは、神の確かさによって保証されているのである。

 

 

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより