進化論は嘘 127

 

創世記131013

 

10 ロトが目を上げてヨルダンの低地全体を見渡すと、【主】がソドムとゴモラを(ほろ)ぼされる以前であったので、その地はツォアルのほうに至るまで、【主】の園のように、またエジプトの地のように、どこもよく(うるお)っていた。

 

11 それで、ロトはそのヨルダンの低地全体を選び取り、その後、東のほうに移動した。こうして彼らは互いに別れた。

 

12 アブラムはカナンの地に住んだが、ロトは低地の町々に住んで、ソドムの近くまで天幕を張った。

 

13 ところが、ソドムの人々はよこしまな者で、【主】に対しては非常な罪人であった。

 

ロトとの分離

 

ロトの選び

 

 「ロトが目を上げてヨルダンの低地全体を見渡すと、【主】がソドムとゴモラを滅ぼされる以前であったので、その地はツォアルのほうに至るまで、【主】の園のように、またエジプトの地のように、どこもよく潤っていた」10 節)。(1)ロトは、最良の地を得ようとしてヨルダンの低地を見渡した。いまアブラムとロトが立っているのは中央山地である。そこからは、東と西の両方がよく見渡せる。(2)アブラムとロトの性質の違いに注目しよう。アブラムは、エジプトでの失敗によって、信仰を深めることができた。彼は、富を所有していたが、富に所有はされていなかった。そのため彼は、どこを選ぶかの選択権をロトに譲ることができた。(3)一方ロトは、物質的なこだわりを持っていた。彼が上げた目は、信仰の目ではなく、肉の目である。肉の目には、ヨルダンの低地が実に魅力的(みりょくてき)に見えた。その地は、エデンの園のように、またエジプトの地のようによく潤っていた。(4)ロトは、アブラムに敬意を表することもなく、ヨルダンの低地を選び、すぐに東に移動して行った。やがて彼は、ソドムの近くにまで天幕を張るようになる。ロトが、よこしまな人々が住むソドムの町に入るのは、もはや時間の問題となった。

 

ロトの選びに関する神の評価

 

 「ところが、ソドムの人々はよこしまな者で、【主】に対しては非常な罪人であった」13 節)。(1)これは、ロトの選びに関する神の評価である。「よこしまな者」とはヘブル語で「ライーム」で、「悪い者、邪悪な者」の意味がある。ソドムの町は堕落(だらく)していたが、ロトがそれを認識していたかどうかは、聖書からは分からない。(2)この物語には、ノアの物語との対比がある。「主は、地上に人の悪が増大し、その心に計ることがみな、いつも悪いことだけに(かたむ)くのをご(らん)になった」(創65)。ノアの物語では、人類一般が悪に()まったため、その悪を神の裁き(大洪水)によって取り除く必要が生じた。この物語では、ひとりの人と、ひと家族だけが救われた。ソドムの裁きの場合もそれと似ている。ひとりの人と、ひと家族だけが救われるのである。
 肉の目を上げたロトは、周りの人々から孤立し、結果として富まで失う。信仰の目を上げたアブラムは、さらに神の祝福を受け、周りの人々から信頼される存在となっていく。ここには、私たちへの教訓がある。富を追及するか、神の御心(みこころ)を追及するかで、私たちの人生の景色が全く違ってくる。

 

 

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより