進化論は嘘 93

 

創世記61316

 

13 そこで、神はノアに(おお)せられた。「すべての肉なるものの終わりが、わたしの前に来ている。地は、彼らのゆえに、暴虐で満ちているからだ。それで今わたしは、彼らを地とともに滅ぼそうとしている。

 

14 あなたは自分のために、ゴフェルの木の箱舟を造りなさい。箱舟に部屋を作り、内と外とを木のやにで()りなさい。

 

15 それを次のようにして造りなさい。箱舟の長さは三百キュビト。その幅は五十キュビト。その高さは三十キュビト。

 

16 箱舟に天窓(てんまど)を作り、上部から一キュビト以内にそれを仕上げなさい。また、箱舟の戸口をその側面に設け、一階と二階と三階にそれを作りなさい。

 

 

 

箱舟の建造(1

 

神の決断

 

 創世記の中で、神はノアに7 回語りかけているが、ノアが神に対してどのように返事をしたかは記録されていない。記録の必要がないくらいに、ノアは神に従順に歩んだのである。ノアの物語を読むことは、自らの歩みを()り返る機会ともなる。
 (1)神は、「すべての肉なるものの終わりが、わたしの前に来ている」13 節)と言われた。創世記63 では、「人の齢は、120 年にしよう」と語られていたが、13 節の時点では、その120 年が満ちたか、あるいは、これから120 年が始まるかのいずれかである。後者であるとするなら、その120 年は、ノアが食物を用意し、動物を集めるために必要な時間となる。(2)さらに神は、「地は、彼らのゆえに、暴虐で満ちているからだ」13 節)と言われた。これが、洪水が起こる理由である。

 

箱舟

 

 神は、「あなたは自分のために、ゴフェルの木の箱舟を造りなさい。箱舟に部屋を作り、内と外とを木のやにで塗りなさい」14 節)と言われた。(1)箱舟は、原語では「テイバー」であるが、これはヘブル語ではなく、エジプトの言葉からの借用である。その意味は、船ではなく箱である。(2)「テイバー」という言葉は、出エジプト記236 にも出てくる。赤子のモーセが入れられたかごがそれである。テイバー=箱舟=かご。(3)ノアの箱舟とモーセのかごには、類似点がある。溺死(できし)から守られた者には、他の人に救いをもたらす使命があるという点が似ている。ノアは、人類に救いをもたらす(うつわ)となり、モーセは、イスラエルに解放をもたらす器となった。
 箱舟の材料となったゴフェルの木がどのようなものなのか、今では分からなくなっている。箱舟には、動物が入るための部屋が作られた。さらに、防水機能を持たせるために、箱舟の内と外に「木のやに」が塗られた。新改訳で「木のやに」と訳された言葉が、口語訳では「アスファルト」、新共同訳では「タール」と訳されている。原語は「カファー」で、タールという言葉ではない。「カファー」の意味は、「(おお)い」、「(あがな)い」などである。これを箱舟の外に塗ったために、箱舟は(しず)まないようになった。
 私たちは、イエスの血潮(ちしお)によって「罪が覆われ」、(ほろ)びから贖い出された。イエスの十字架は、私たちを永遠の滅びから救うための「箱舟」である。今、主イエスの犠牲を思い起こし、神に感謝の祈りをささげようではないか。滅びから救われた者には、他の人に救いを届ける使命がある。

 

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより