進化論は嘘 87

 

創世記612

 

1 さて、人が地上にふえ始め、彼らに娘たちが生まれたとき、

 

2 神の子らは、人の娘たちが、いかにも美しいのを見て、その中から好きな者を選んで、自分たちの妻とした。

 

雑婚の問題

 

人類の増加

 

 創世記には11の区分(トルドット)があるが、5168は第2の区分に当たる。きょうの箇所はその第2の区分の後半に当たり、「大洪水が起こった理由」について説明している。「さて、人が地上にふえ始め、彼らに娘たちが生まれたとき」1節)とある。(1)ここでの「人」はヘブル語で「アダム」である。人類(アダム)が地上に広がっていく様子が読み取れる。(2)「アダム(人)」という言葉は、カインの家系だけでなく、セツの家系も含む全人類を指す。(35章は男性を中心にセツの系図を描いていたが、6章は女性に焦点を合わせている。

 

神の子らと人の娘たち

 

 「神の子らは、人の娘たちが、いかにも美しいのを見て、その中から好きな者を選んで、自分たちの妻とした」2節)。「神の子ら」「人の娘たち」が結婚している。通常の解釈では、「信仰の系列に属する者」と「不信仰の系列に属する者」とが結婚したと説明する。つまり、「神の子ら」とは「セツの家系に属する男たち」であり「人の娘たち」とは「カインの家系に属する女たち」と解釈するのである。しかし、その解釈にはある疑問が(ともな)う。(1)「神の子ら(セツの系列の男)」と「人の娘(カインの系列の女)」の結婚しかないというのは、不自然である。通常は、その逆のケースもあり得るはずなのだが、「神の娘(セツの系列の女)」と「人の子(カインの系列の男)」の結婚は出てこない。なぜなのか。(2)ヘブル語で、「神の子ら」とはどういう意味なのかを考える必要がある。結論から言うと、これは堕天使(だてんし)たちのことである。(3)この箇所の文脈は、大洪水の原因の説明である。つまり、大洪水は、きわめて異常な出来事に対する神の裁きだということである。信仰者の男と不信仰者の女が結婚した程度では、大洪水が起こる理由とはならない。
 創世記6章の「結婚」を「人間同士の雑婚(ざっこん)」と解釈するのは、ヘブル的解釈とは言えない。そのような解釈は、教会教父(特にアウグスチヌス)から始まったものである。次回、ヘブル的解釈がどのようなものなのかを学ぶ。いずれにしても、地上に大混乱が起こっていることは読み取れる。大混乱をもたらしている主役は、悪魔(サタン)と悪霊たちである。今も悪魔は働いている。しかも、光の天使の姿をして、私たちを惑わし、誘惑してくる(2コリ1114)。悪魔の策略(さくりゃく)を見抜く力を、神から受け取ろうではないか。

 

 

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより