進化論は嘘 80

 

創世記41924

 

19 レメクはふたりの妻をめとった。ひとりの名はアダ、他のひとりの名はツィラであった。

 

20 アダはヤバルを産んだ。ヤバルは天幕に住む者、家畜を飼う者の先祖となった。

 

21 その弟の名はユバルであった。彼は立琴(たてごと)(ふえ)(たく)みに(そう)するすべての者の先祖となった。

 

22 ツィラもまた、トバル・カインを産んだ。彼は青銅と鉄のあらゆる用具の鍛冶屋(かじや)であった。トバル・カインの妹は、ナアマであった。

 

23 さて、レメクはその妻たちに言った。「アダとツィラよ。私の声を聞け。レメクの妻たちよ。私の言うことに耳を傾けよ。私の受けた傷のためには、ひとりの人を、私の受けた打ち傷のためには、ひとりの若者を殺した。

 

24 カインに七倍の復讐があれば、レメクには七十七倍。」

 

カインの子孫レメク

 

一夫多妻

 

 アダムから7代目に当たるレメクは、人類史上初めて、ふたりの妻をめとった。妻の名は、アダ(装飾(そうしょく)(かざ)るなどの意)とツィラ(きらきら輝くの意)で、ともに性的快楽を示唆(しさ)する名前である。
 アダにふたりの息子が生まれた。(1)長男はヤバル(作り出す人の意)で、天幕に住む者、家畜を飼う者の先祖となった(遊牧民の先祖)。ちなみに、アベルもまた羊飼いであったが、彼の場合は定住の羊飼いであり、ヤバルの場合は遊牧の羊飼いである(ベドウィン的生活)。(2)次男は、ユバル(作り出す人の意、ヤバルと同じ語源)で、立琴と笛を奏する者の先祖となった。この時点で人類は、自らの上に下った裁きの要素を和らげるために、新しい物(製品、楽器など)を作り出し、生活の向上を図るようになった。
 ツィラには息子と娘が生まれた。(1)トバル・カイン(製作力を得た人の意)は、青銅と鉄を加工し、そこから用具を作る鍛冶屋となった。(2)娘の名はナアマ(みめ(うるわ)しいの意)である。通常は、女性の名は系図に出てこないが、ナアマは何か重要な役割を果たしたので、系図に登場しているのであろう。

 

レメクの歌

 

 レメクの歌は、聖書に登場する最初の歌であるが、その内容は、神に反抗するものである。この歌は3つの対句からなっている(ヘブル的対句法)。(1)彼は、妻に呼びかけている。(2)彼は、自分の力を誇っている。「私の受けた傷のためには、ひとりの人を、私の受けた打ち傷のためには、ひとりの若者を殺した」と自慢しているが、これは過剰防衛(かじょうぼうえい)である。彼は凶暴(きょうぼう)な人格を持った人物である。
3)彼は、「カインに七倍の復讐があれば、レメクには七十七倍」と豪語している。この言葉は、「神の守りに頼るよりも、自分で自分を守る」という神からの独立宣言である。
 神を認めないなら、人間はどんどん堕落して行く。時間とともに技術や文化レベルの向上が見られるが、同時に、罪の影響の広がりも顕著である。今の世にも、神からの独立を宣言し、堕落して行く人は多くいる。レメクは77倍の復讐を誓ったが、主イエスは、それと正反対のことを言われた。「七度まで、などとはわたしは言いません。七度を七十倍するまで(赦しなさい)と言います」(マタ1822)。レメクのような生き方から離れ、主イエスの教えに従う歩みを始めようではないか。主イエスにあって、怒りや復讐心を制御しようではないか。

 

 

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより