進化論は嘘 65

創世記315

 

1 さて、神である【主】が造られたあらゆる野の獣のうちで、(へび)が一番狡猾(こうかつ)であった。蛇は女に言った。「あなたがたは、園のどんな木からも食べてはならない、と神は、ほんとうに言われたのですか。」

 

2 女は蛇に言った。「私たちは、園にある木の実を食べてよいのです。

 

3 しかし、園の中央にある木の実について、神は、『あなたがたは、それを食べてはならない。それに()れてもいけない。あなたがたが死ぬといけないからだ』と(おお)せになりました。」

 

4 そこで、蛇は女に言った。「あなたがたは決して死にません。

 

5 あなたがたがそれを食べるその時、あなたがたの目が開け、あなたがたが神のようになり、善悪を知るようになることを神は知っているのです。」

 

サタンの誘惑(1

 

誘惑者の存在

 

 創世記2章と3章の間にどれくらいの時間の経過があるのかは分からないが、それほど長い時間ではなかったと思われる。ここで、人類を堕落させる誘惑者が登場する。創世記31で、蛇が女に話しかけている。(1)サタンが蛇の中に入り込み、蛇を通して女と対話しているのである。蛇とサタンが一体となっている状態を、新約聖書も認めている(2コリ113、黙129202参照)。(2)蛇はヘブル語で「ナハシュ」である。それと同じ語源の言葉は、青銅(ナホシェット)である。蛇と青銅とが同じ語源であることから、蛇は本来光を放ち、(かがや)きを持った動物であったことがうかがわれる。これは、サタンが光の天使に変装することをも暗示している(2コリ1114参照)。誘惑者は、魅力的な姿をして信者に近づいて来るのである。(3)蛇は「神が造られたあらゆる野の獣のうちで、一番狡猾であった」1節)とあある。狡猾とはヘブル語で「アルーム」で、知恵が働く、分別があるといった意味もある。これは中立の言葉であって、良くも悪くも用いられるものである。サタンは、蛇のそのような性質を利用して女を誘惑した。

 

誘惑者の質問

 

 創世記31は、聖書に出てくる最初の質問である。それは、サタンが女に投げかけたもので、神の命令の現実性を疑わせることがその目的である。サタンは神のことを熟知している。つまり、サタンは神学者なのだ。本来神学者は、神についての理解を鮮明にするのが仕事であるが、それとは逆のことをする神学者は、今でも存在している。サタンは、神のことばをあいまいにさせるために、「あなたがたは、園のどんな木からも食べてはならない、と神は、ほんとうに言われたのですか」1節)と問うた。
 罪への誘惑は、神のことばに対して疑いを持つところから始まる。サタンはそのことを熟知している。誘惑とは、サタンのライフスタイルを選べという誘いである。誘惑に負ける人は、そのライフスタイルを選択した人である。誘惑に打ち勝った人は、神が提示するライフスタイルを選んだ人である。聖書研究によって神のことばを正しく理解する努力を重ねているなら、敵の誘惑に勝利することができる。もし神のことばに対する疑いを植え付けるような人が現れたなら、それは要注意人物である。あなたは、聖書に記されている神の命令、約束、祝福をそのまま信じておられるか。もしそうなら、あなたは幸いな人である。

 

 

 

ハーベストタイムミニストリーズ Clayより