進化論は嘘 26

第9 課
人生のパノラマ
「私たちはみな、顔のおおいを取りのけられて、鏡のように主の
栄光を反映させながら、栄光から栄光へと、主と同じかたちに
姿を変えられて行きます。これはまさに、御霊なる主の働きに
よるのです」 (Ⅱコリント3:18)
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第9課の絵の概念
1. 胎児 ………………………人間の存在は、受精した瞬間から始まります。
2. 幼児 ………………………肉体の誕生を経て、地上生涯に入ります。
3. 十字架の前の人 …………新生体験を経て、霊的いのちが活動し始めます。
4. 墓 …………………………地上生涯の終わりに、肉体の死がやって来ます。
5. 墓から出て来た人 ………主イエスの再臨のとき、新しい肉体によみがえります。
6. ライオンと遊ぶ子ども …千年王国がこの地上に実現し、自然界の秩序が回復されます。
7. 天に昇る階段 ……………新しい天と新しい地で、主とともに永遠に住むようになります。
【補足】
1) 5. と6. の間の炎 ……千年王国の前に来る患難時代
2) 6. と7. の間の炎 ……サタンや罪人が最終的に裁かれる白い御座の裁き
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第9 課 人生のパノラマ
イントロダクション
 「人は死んだらどうなるのか」。母親が病弱だった私は、少年時代から、この問いに
悩まされ続けてきました。ある時は絶望し、ある時はその問題について考えないよう
にし、自分をごまかしながら生きてきました。しかし、ついに聖書の中に、驚くべき
答えを発見したのです。
 この課では、人はどこから来てどこへ行こうとしているのか、について学んでみましょう。
1. 人間の存在は、受精した瞬間から始まります。
 人間の創造に関する最も感動的で明確な記述が、詩篇139 篇に見られます。
  ・全知の神 (1 ~ 6 節)
  ・遍在の神 (7 ~ 12 節)
  ・創造の神  (13 ~ 16 節)
  ・神への信頼 (17 ~ 24 節)
「あなたの目は胎児の私を見られ、あなたの書物にすべてが、書きしるされました。
私のために作られた日々が、しかも、その一日もないうちに」 (詩篇139:16)
 人間の存在確率を示す数式 400 1
―――― × ――――
30 万 5 億
2. 肉体の誕生を経て、地上生涯に入ります。
 人生の諸体験の中で、最も危険、かつ劇的なものが出生体験です。胎児のときとは
全く異なった存在形態に移り変わるのです。
  ・呼吸を始めます。
  ・乳を飲み始めます。
  ・人格的交流を求め始めます。
 しかし、胎児にとっては、このような世界があること自体とうてい理解することが
できないものです。
3. 新生体験を経て、霊的いのちが活動し始めます。
 胎児が、出生後の世界を信じることができないのと同様に、生まれながらの人も、
霊的いのちがあることを信じることができません。しかし、イエス・キリストは、ヨ
ハネの福音書3 章で、ニコデモに対して、はっきりと、新生の必要性についてお語り
になっています。
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「イエスは答えて言われた。『まことに、まことに、あなたに告げます。人は、新
しく生まれなければ、神の国を見ることはできません』」 (ヨハネ3:3)
 イエスとニコデモの対話から、新生についての次の3点が明らかになります。
  ・新生の必要性 (necessity)
  ・新生の神秘性 (nature)
  ・新生の緊急性 (nearness)
 肉体の誕生と霊の誕生には相関性があります。
  ・苦痛  (カルバリの十字架)
  ・呼吸  (祈り)
  ・乳   (みことば)
  ・交流  (交わり)
4. 地上生涯の終わりに、肉体の死がやって来ます。
 聖書の中では、死とは消滅を表す言葉ではなく、関係の断絶を表す言葉であるとい
うことに注目しましょう。
「神である主は人に命じて仰せられた。『あなたは、園のどの木からでも思いのま
ま食べてよい。しかし、善悪の知識の木からは取って食べてはならない。それを取っ
て食べるとき、あなたは必ず死ぬ』」 (創世記2:16,17)
 聖書には、3つの死が描かれています。
  ・霊的な死 (現世において経験する神との断絶)
  ・肉体の死 (肉体と霊の分離)
  ・永遠の死 (罪人の最終的な運命)
 ここで扱うのは、第二の死(肉体の死)です。人は死ぬとどうなるのでしょうか。
 ○ 肉体は墓に葬られます。
 ○ 霊は、パラダイス(アブラハムのふところ)に行きます。
「私は、その二つのものの間に板ばさみとなっています。私の願いは、世を去って
キリストとともにいることです。実はそのほうが、はるかにまさっています」
(ピリピ1:23)
 ○ 罪人の霊は、シェオール(ハデス)に行きます(ルカ16:19 以降参照)。
 旧約時代は、シェオール(ハデス)の中に、苦しみの場所と慰めの場所(パラ
ダイス)が存在していましたが、イエス・キリストの復活と昇天以降、パラダイ
スは第三の天にまで引き上げられました。
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「そこで、こう言われています。『高い所に上られたとき、彼は多くの捕虜を引き
連れ、人々に賜物を分け与えられた』─この『上られた』ということばは、彼
がまず地の低い所に下られた、ということでなくて何でしょう。この下られた
方自身が、すべてのものを満たすために、もろもろの天よりも高く上られた方な
のです─」 (エペソ4:8 ~ 10)
  ○ 罪人の運命について、次のことを理解しておく必要があります。
  ・人は、その人に与えられた光の量によって裁かれる。
  ・ハデスにおいて、罪の軽重はある。
  ・第二のチャンスはない。
5. 主イエスの再臨のとき、新しい肉体によみがえります。
 死んでから、新しい肉体によみがえるまでを中間状態と言いますが、この間も、人
は意識を持ち続け、祝福の生活を送ることができます。しかし、主イエスの再臨のとき、
ついに、死者は新しいいのちによみがえります。
 ・再臨に関して、新約聖書では300 回以上の言及があります(25 節に1つ)。
 ・キリストは、預言者、祭司、王です。
 ・死者はよみがえり、生ける者は、空中に引き上げられます。
「けれども、私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主
としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます。キリストは、万物をご自
身に従わせることのできる御力によって、私たちの卑しいからだを、ご自身の栄
光のからだと同じ姿に変えてくださるのです」 (ピリピ3:20,21)
  ○ 信者の裁きがなされます。しかし、これは、罪の裁きではなく、報酬の裁きです。
  ・天国にも階級はあるが、ねたみにもとづくものではない。
  ・さまざまな冠がある。
   「朽ちない冠」 (Ⅰコリント9:25)
   「喜びの冠」 (Ⅰテサロニケ2:19)
   「義の冠」 (Ⅱテモテ4:8)
   「いのちの冠」 (ヤコブ1:12)
   「栄光の冠」 (Ⅰペテロ5:4)
6. 千年王国がこの地上に実現し、自然界の秩序が回復されます。
 神の民は、王なるキリストとともに、千年の間、地上王国を支配するようになります。
これは、イザヤによって預言された幻の実現です(イザヤ11:6 ~ 9)。
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 この時期、次のような現象が起こります。
  ・自然界の回復 (ローマ8:18 ~ 22)
  ・イスラエルの回復
  ・異邦人の救い
  ・戦争の廃絶 (イザヤ2:4)
  ・病の消滅 (イザヤ35:4 ~ 6)
7. 新しい天と新しい地で、主とともに永遠に住むようになります。
 黙示録21、22 章に預言されている祝福が実現します。神の民にとって、永遠に変わ
ることのない祝福がやって来るのです。
【補足】
(1) 千年王国の前に、7年間の患難時代がやって来ます。患難の前に携挙が起こるか
どうかについて、学者の間で意見が分かれます。患難時代の最後に、ハルマゲド
ンの戦いが起こります。
(2) 千年王国の終わりに、白い御座の裁きが行われ、サタンと罪人は、火の池に投げ
入れられます(黙示20:7 ~ 15)。
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