首の痛みを防ぎ、トレーニングの成果をあげていくために
ブライアン・マシューズ
Brian Matthews, C.S.C.S.
『Spine』誌によると、アメリカでは成人の3人に2人が首の痛みに悩まされているという。首は全身の動きの中枢をになう部位であり、首に痛みがあると、トレーニングだけでなく、日常の活動にも大きく影響することになる。以下の方法をとって、首の痛みによる問題が避けられるようにしよう。
問題
首に鋭い痛みがあり、頭部から上背部まで痛みが広がり始めている。寝るときも日常のちょっとしたことをするのにも不快感に悩まされている。
原因
頭は8~10ポンド(3.6~4.5kg)もの重さがある。この重い頭を前や後ろに倒す動きを重ねることは、首にとって大きな負担になると、カイロプラクターのジェイソン・ブラウン( ワシントンD.C. でBrown Integrated Chiropractic 経営)は説明している。
改善策
まず一つには、猫背やスマートフォンでメールを打ち続けるといった、首を前に倒しすぎてしまう悪い習慣を改めよう。
そして、ウェイトを使うエクササイズを行うときは必ず、しっかりとあごを引いた( 二重あごをつくるようにあごをグッと引く)姿勢をとるようにしよう。
首のストレッチ
以下のストレッチを1日のなかのタイミングを見つけて、いつでも行うようにしよう。首を支える重要な筋肉(肩甲挙筋、斜角筋)を強化することができる。
イスに座って片手でイスの端をつかむ。上体を真っ直ぐ起こして胸を張り、視線を真っ直ぐ前方に向ける。
もう一方の手を反対側の頭頂部にあて、優しく引き、頭を横に傾ける。首にストレッチ感が得られるまで引いたら、約10 秒静止する。
上記と同様の動きを、頭を斜め後ろに引くようにして行い、同じく10 秒静止する。この2つのストレッチを左右両方で行う。