ケガにつながる誤りを正すための4つの方法
ブラッド・ボールドウィン Brad Baldwin, C.S.C.S.
デッドリフトはポステリアーチェーンといわれる、ハムストリングスや殿筋、背中といった体の後ろ側の一連の筋群のサイズと筋力を強化するために欠かせないエクササイズだ。だが、背中を真っ直ぐに保って行っていない人が意外に多い。
背中が丸まってしまう理由は、使っているウェイトを正しいフォームで上げるだけの筋力が不足しているか、可動性が不足しているかのいずれかだ。背中を丸めたフォームで行うと、脊柱に大きな負担がかかり、ケガにつながってしまうことになる。正しいフォームで行い、背中を守るために、下記にあげる方法をとるようにしよう。
1. 軽めのウェイトで行う
1RM(1レップだけ上げられる最大重量)の65%のウェイトを使い、爆発的な動作で行うようにしてみよう。
軽めのウェイトで行うほうが正しいフォームをとりやすく、回復も早く進む。そうして正しいフォームを身につけていく ことが、重いウェイトへと進んでいくために役立つ。
2. 可動性を高める
可動性が低いと、背中を丸めなければバーに手を伸ばせない。デッドリフトを行うときは、まずルーティンを始める前に ダウンワードドッグ・ドッグ*を行い、ハムストリングス、腰、背中、肩をストレッチしておくようにしよう。5〜8 レップで3セット行う。
*ヨガのポーズの一つ(犬が伸びをしているように見えるポーズ)。四つ這いで手を肩幅より少し広く、膝は腰幅に開く。ここから手、足で床を強く押して殿部を上げ、上体と脚で三角形をつくる。この姿勢から手、足で床を強く押し、顔と上半身を脚に近づけるように力を入れる。
3. 下背部を強化する
脊柱下部を取り巻く脊柱起立筋を強化するために、背中のルーティンに45 度バックレイズ(12〜15レップ)とグッドモー ニング(8〜12レップ)を加えるようにしてみよう。