「消化する」ということの本当の意味は?

『新版 動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか』は、生命とは何かという深淵なテーマについて福岡氏が解説したものですが、そのなかで消化の意味、特にタンパク質の消化・吸収の意味について解説しているところに「目からウロコ」的に得心しました。そして、私がそれまで持っていた消化・吸収に対する不十分な理解が、「新開発のコラーゲンサプリのなかには、骨や皮膚などの体の臓器に優先的に届くものがあるのかもしれない」という気持ちをいだく余地を残していたのだなと気づきました。
 私の消化・吸収に対する理解は、およそ次のようなものです。

「腸管は、分子レベルの小さなものしか吸収しないので、タンパク質でいえばアミノ酸の分子にまで消化酵素で分解される必要がある」 分子レベルの小さなものという理解がアバウトなので、「低分子化されたコラーゲン」といわれると、それだったら腸管を通過することが可能なのかと考えてしまう余地が残ってしまっていたのです。
「低分子化されたコラーゲン」が腸管を通過できるのだったら、アレルギー反応などの問題もクリアして、ひょっとしたら、その「低分子化されたコラーゲン」がそのまま利用されるのかもしれない……。最新の研究によってそういうことも可能なのかもしれない……。

 多少の栄養学の知識があっても、私のような「分からなさ」の状態になってしまう人は意外に多いのではないでしょうか。ましてや、栄養学について勉強していない一般の多くの方たちにとっては、「コラーゲンが、コラーゲンとして消化・吸収される」と説明されれば、そういうものかと考えてしまうのではないかと思います。