以下にこの6週間プログラムについて、実際の適用法を説明していこう。
どのように行うか
6週間のトレーニングを2週間ずつのフェイズに分けて行う。プログラム表の「使用重量」に表示された数字は、該当の週で用いるウェイト(1RM〈1レップだけ上げられる最大重量〉に対するパーセンテージ)を示している。
エクササイズ、セット数、レップ数はフェイズごとに大きな変化はないが、テンポが変わる。右の「『テンポ』の見方」の説明にしたがって、該当する局面の秒数を正確に、ゆっくりとカウントして行うこと*。補助エクササイズについては、メイン種目のあとに行う。
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「テンポ」の見方
プログラムに表示されている「テンポ」の数字は、リフティング動作の各局面にかける時間(秒数)を示している。
まず最初の数字は、エキセントリック局面(ウェイトを下ろす動作)にかける時間(秒)だ。2番めの数字はアイソメトリック局面(静止してウェイトを保持する段階)、3番めの数字がコンセントリック局面(ウェイトを上げる段階)にかける秒数となる。4番めの数字は「クラスター」といわれる方法で行う動作だ。1レップ行ったら、指定の秒数(4番めに示されている数字)だけ休み、そのあともう1レップ行う方法をとる。
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1 エキセントリック局面
ディーツは通常、エキセントリック収縮に重点をおくフェイズからスタートする。エキセントリック収縮では、重い負荷がより長い時間にわたってかかるので、筋収縮の3つの局面のうち、筋線維に最もハードな刺激が与えられるからだ。そしてそれによって関節や腱も強化され、筋肉に大きな変化を引き出すことができる。この2週間のフェイズでは、正確なフォームを特に重視すること。十分に重いウェイトを使って、ゆっくりと下ろしていく。ボトムポジションまで下ろしたら、爆発的に上げていく。
第1〜2週
エキセントリック局面 第1日
エクササイズ セット数 レップ数 テンポ 使用重量*
バックスクワット 4 3 6/0/0/0 82/85
ベンチプレス 4 3 6/0/0/0 82/85
ルーマニアン
デッドリフト 4
3 6/0/0/0 82/85
*1RMに対するパーセンテージを示している(第1週/第2週)。
エキセントリック局面 第2日
エクササイズ セット数 レップ数 テンポ 使用重量*
バックスクワット 3 1、1 0/0/0/20 90/92
ベンチプレス 3 1、1 0/0/0/20 90/92
ルーマニアン
デッドリフト 3
1、1 0/0/0/20 90/92
エキセントリック局面 第3日
エクササイズ セット数 レップ数 テンポ 使用重量*
バックスクワット 4 3 9/0/0/0 75/77.5
ベンチプレス 4 3 9/0/0/0 75/77.5
ルーマニアン
デッドリフト 4
3 9/0/0/0 75/77.5