トリフェイジック・トレーニング

どんなトレーニングか

 

トリフェイジック・トレーニングは6週間を2週間ずつ3つのフェイズ(局面)に分けるウェイトトレーニングのプログ
ラムだ。そして各フェイズでは、メイン種目についてリフティング動作の各局面を重視したトレーニングを行う。つまり、
エキセントリック局面(ウェイトを下ろす段階)、アイソメトリック局面(静止してウェイトを保持する段階)、コンセントリック局面(ウェイトを上げる段階)の各段階だ。

 

どんな効果がもたらされるのか
トリフェイジック・トレーニングには、2つの最も大きな効果がある。一つは、速筋線維(爆発的な動作で主要な働きを
する)、遅筋線維(持久的な動作で主要な働きをする)の両方を最大限に動員できることだ。動員される筋線維が多いほ
ど、筋肉はより大きな力を発揮することができ、動作の特定部分の動きもよりうまく行えるようになる。たとえばウェイ
トを上げる動作の特定の局面(たとえばデッドリフトのトップポジション近くや、スクワットで爆発的に立ち上がる局面な
ど)がうまく行えない場合、2週間ずつ3つのフェイズで動作の各局面を重点的に強化することによって、この弱点を改

善し、さらには強みにしていくことができる。

 

効果をあげる理由
速く走るためのスピードやジャンプの高さ、挙上できるウェイトなどは、力を生み出す能力にかかっている。つまり、
エキセントリック収縮(筋肉が伸長されながら力を発揮する)からコンセントリック収縮(筋肉が短縮しながら力を発揮
する)へと素早く移行して力を発揮する能力だ。このエキセントリック収縮からコンセントリック収縮への移行をどれだ
け速く行えるかが、スポーツの種類を問わず、トップレベルのなかでも特に優れた能力を持つアスリートの特徴だ。ディ
ーツが編み出した6週間トレーニングメソッドは、ウェイトトレーニングによる強化によって、スポーツ動作をより効果
的に行えるようにし、パフォーマンスを高める効果をもたらすものなのだ。

 

実施方法
まず、メインの3種目について自分の1RM(1レップだけ上げられる最大重量)をテストする。そして以下にあげるプロ
グラムにしたがって6週間のトレーニングを行う。6週間終了後に再び1RMのテストを行う。

 

つづく