プランクの5つの誤りをチェック

クリス・ドハティ Chris Doherty,C.S.C.S.

 

プランクはコアのエクササイズの基本中の基本といえるコアのエクササイズだが、その効果を適切に得るためには、全身の筋肉を働かせて頭からつま先まで一直線に伸ばした姿勢を保持する必要がある。そうすることで「正しい姿勢と筋肉の働き、そして意識を結びつけることになると、パフォーマンスコーチとして活動するクリス・フランケルは指摘する。
 

しかし残念ながら、このように全身の筋肉をしっかりと働かせてプランクを行っている人は少ない。見かけは正しい姿勢に見えても、筋肉を適切に働かせていないので感覚も違うし、コアもしっかりと強化されない。ここであげる5つの誤りをチェックし、該当するものがあればさっそく改善しよう。

 

1.体を弯わん曲させている
   肩から腰にかけて真っ直ぐな姿勢が保たれていないのは、プランクで最も多く見られる誤りだ。体を弯曲させてしまうと

  腹筋と殿筋のテンション(緊張)を逃してしまうことになる。頭からつま先まで、全身を一直線にして筋肉にしっかりと力

  を入れた姿勢を保つことを意識して行うことが重要だ。

 

2.肩をすくめている
 プランクを行うときに肩をすくめている人が多い。そうすると不正確な姿勢となり、正しい感覚が得られない。この誤り

   を正すには、肩甲骨をグッと引き寄せ、前腕を後ろ(殿部方向)に引くようなつもりで行うとよい。コアの働きを最大限

   に高め、正しい姿勢をとることができる。

 

3.膝が緩んでいる
   つま先を床にしっかりと押しつけて頭の方向に引きつけるようにしていないとすれば、それはおそらく大腿四頭筋が適切

   に働いていないことを意味する。そして、その影響で筋肉のテンション(緊張)が十分に得られなくなる。脚、上体は一

   直線にしっかりと伸ばしておく必要がある。

 

4.頭を動かしている
 首を緊張させすぎて過伸展させている人が多いが、そうすると正しい姿勢をつくることができない。視線を床についた指

   の数cm前方に向け、頭を背骨の真っ直ぐ延長上に保てるようにしよう。頭をこの位置に保つことによって、肩から腰にか

   けても真っ直ぐ保てるようになる。

 

5. 姿勢を保持する時間が長すぎる
 プランクは姿勢を長く保てるほど高い効果が得られるわけではない。姿勢を保持する時間が長すぎると、上述のような誤

   りにつながる可能性が高くなる。効果的な方法として、プランクの姿勢を10 秒保持し、これを3〜4セット、間に3秒の

   休息をはさんで行うことを、フランケルはすすめている。この方法をとることで、正しい姿勢を保持して適切にセットを

  反復することができる。姿勢を保持する10 秒間は筋肉をしっかりと収縮させることが必須だ。