筋力を高める「キューブメソッド」

「キューブメソッド」は一般的な線形ピリオダイゼーション(一定のサイクルにわたって負荷を徐々に増やしていくトレーニング形式)とは大きく異なる形式で筋力を高めていく方法です。考案者のブランドン・リリーは世界レベルのパワーリフターで、3種目のトータルが907 kgを超します。バリエーションと回復に重点をおくメソッドで、「ペースを落とさずに、常にトレーニングを前進させていくものだ」と、リリーはいっています。

 

どんな方法か

デッドリフト、バックスクワット、ベンチプレスの3種目については、「高重量で行う日」「レップ数を増やす日」「爆発的に行う日(「爆発的に行う日」は、バーをできるかぎり速いスピードで動かすことを意識して行う。)」のルーティンを順に繰り返す(ベンチプレス、デッドリフトについてはバリエーション種目もあげているので、必要に応じて取り入れる)。 補助種目の例もあげているので、必要に応じて取り入れる。

 

効果をもたらす理由

3種類のルーティンを順に行う方法をとるので、オーバーユースによるケガを防ぐとともに、プログラムに変化がつけられる。また、多めのレップ数で行う方法やパワー出力を高める形式でのトレーニングを繰り返すことにより、リフティング能力がより高められる。そして、ベンチプレスとデッドリフトのバリーションを行うことにより、スティッキングポイントの克服にも効果が得られる。

 

取り入れ方

まず3種目の1RM(1レップだけ上げられる最大重量)を測定しておく。右の「キューブメソッド」のプログラムを9週間行い、10週めは3種目の1RMを再び測定する(パワーリフティングの大会のように、3種目を同日に測定する)。

 

続く