「隠れ疲労」が大病の引き金になる

疲れというのは、身体にさまざまな悪影響を及ぼします。
例えば、生活習慣病です。特に糖尿病は、自律神経と密接に関係した病であるとされています。
「疲労感」がマスクされるような過活動の状態では、自律神経は交感神経が優位となります。そうなると、より活動を続けるために血糖値を低下させるホルモンであるインシュリンの分泌が抑制され、糖が身体にいきわたります。そうした状況が続けば高血糖を招きやすくなり、2型糖尿病の発症リスクが高まると考えられています。
 

また、長期間にわたって疲労が蓄積すると、機能が低下した自律神経に代わって内分泌代謝・免疫系が、その役割の一部を担うのですが、この内分泌代謝・免疫系に慢性的に負担がかかるとやがてホルモン異常や代謝異常が引き起こされ、免疫力も下がります。その結果、風邪などの病気に侵されやすくなり、ひいてはがんの発症リスクまで高まってしまうことが知られています。
 

次の病気は、疲れが原因で引き起こされる可能性があるものです。代表的な病をピックアップしましたが、これ以外にもさまざまな病気につながることが想定されており、「隠れ疲労」はまさに万病のもとといえるでしょう。

 

・脳卒中 ・心筋梗塞 ・がん ・高血圧・糖尿病 ・胃炎などの内臓疾患 ・自律神経失調 ・認知症
・花粉症、じんましんなどのアレルギー