運動負荷の設定法① 「キャパシティ」に応じて行う

有酸素運動でも筋トレでも、適切な運動負荷をみつける際に重要なキーワードになるのが、「キャパシティ(許容範囲)」と「ステート(状況)」です。
「キャパシティ」とは個人の体力レベルを表します。陸上選手のウォーミングアップは一般の人の全力疾走に相当するでしょうし、ボディビルダーが使うバーベルは普通は持てません。このように体力レベルにより、適正な運動負荷は異なります。本来なら運動は我流で始めるのではなく、トレーナーなどに指導を仰いで、自らの「キャパシティ」に応じたプロ
グラムを処方してもらうほうが有用でしょう。

もし自分で「キャパシティ」に合う運動をみつけるなら、有酸素運動でも筋トレでも、「息は弾むが、切れない」というレベルを上限としましょう。運動負荷=負荷× 継続時間です。汗がダラダラ流れるまで行うのではなく、汗がじんわりにじみ、たらりと流れてきたら、これ以上続けると疲れが溜まると判断して切り上げてください。もちろん、「飽きた」と思ったら、それは疲労のサインですからストップしましょう。 健康な成人を想定すると、有酸素運動ならウォーキング、軽いジョギング、サイクリング、水泳などで、筋トレならダンベルやバーベルなどの重いウェイトに頼らず自らの体重だけで行うスクワット、腕立て伏せ、腹筋運動などが適当でしょう。時間は、それぞれ1回あたり20 分までとしましょう。
「もっと続けたい!」と思ったときは、運動の時間を増やすのではなく、頻度を増やしてください。週2回1セッション40 分間(例:有酸素運動20 分+筋トレ20 分)を行うより、週4回1セッション20 分(例:有酸素運動10 分+筋トレ10 分)を行うほうが、疲れは溜まりにくいのです。