安眠を呼ぶ入浴と食事法

帰宅後、光以外で睡眠の質を高める努力としては、入浴と食事の2つがあります。まずは入浴と眠りの関わりについて考えてみます。

 

 人は深部体温が下がると眠くなることがわかっています。入浴するとお湯の温度で体温は一時的に上がりますが、血行が促進されて熱が放出されやすくなるためその後は下がります。おおよそ眠る1~2時間前にお風呂に入っておくと、寝床に入るころには体温が下がり始めて眠気が強くなります。

 

 ただし、熱いお湯に肩まで深く入る全身浴だと刺激が強くて交感神経が優位になり、体温調節を行う自律神経の疲れを誘発します。3840 度程度のぬるま湯にみぞおちあたりまで入る半身浴が適切です。ぬるま湯なら交感神経ではなく副交感神経が優位になり、休息に適した体内環境に誘導します。ぬるま湯でも8分程度の入浴で体温が上がり、その後下がるときに入眠しやすいのです。

 

 

次に、食事に関しての注意点をまとめてみます。

 

就寝直前にご飯を食べすぎると消化管が活発に働き始めるため、眠りを妨げる恐れがあります。食べ物が大量に入ってくると消化管を始めとする内臓の活動が増え、内臓の働きをコントロールする自律神経の疲労につながります。