マラソンが腎臓に与えるダメージ

マラソンによって体に与えられるストレスについて調べたイェール大学の研究で、短期的に腎臓を傷める可能性があることが報告されています。

 

 この研究は、マラソン大会に参加したランナー22人(平均年齢44 歳)を被験者とし、レース前、レース完走直後、レース終了24 時間後に血液と尿のサンプルを採取し、腎臓の損傷を示すマーカーを調べたものです。

 

 それによると、レース直後のランナーの82%に、急性の腎臓の損傷を示すステージⅠの状態が認められました。これは血液中の老廃物を濾過する腎臓の機能に低下が起こり始めていることを示しています。この損傷はレース後2日で自然に解消されたが、とはいえ、マラソンのようなハードなランニングが体に引き起こすダメージを示すものです。つまり、体温上昇、脱水、腎臓への血流低下といった状態が、短期的にではあるがどれほど腎臓を傷めることになるのかを示しているといえます。