もっとも疲れているのは自律神経

疲労のメカニズムを理解するための重要な要素となるため、ここで繰り返しますが、「抗疲労プロジェクト」の実験などで、激しい運動時に起こる疲れは、運動で酷使しているはずの筋肉そのものの疲労ではなく、多くは脳疲労であること、その脳疲労は自律神経の疲労に起因していることが判明しています。

 

運動を続けていると生体機能を調整している自律神経に疲労が蓄積しているため、ホメオスタシスが働き、あたかも筋肉疲労を起こしたかのようなシグナルを出して運動をやめさせようとします。それが肉体的な疲労として自覚されます。

 

我々は日常で疲れを感じると、「今日の会議では精神的に疲れた」「肉体疲労がきつい」などとよく言いますが、その疲労はどこから来ているのか、どこが疲れているのかを突き詰めると、自律神経の中枢がある脳にその源があるといえるのです。