アニサキスとは

アニサキスとは

 

厚生労働省によれば、アニサキス幼虫は、長さ23cm、幅は0.51mmほどで「白色の少し太い糸」のように見える。内臓に寄生しているアニサキス幼虫は、魚介類が死ぬと、内臓から筋肉に移動する。

 

これが寄生している魚介類を生(不十分な冷凍または加熱のものを含む)で食べると、感染することがある。

 

多くは胃に感染する「急性胃アニサキス症」で、食後数時間〜十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐が起きる。腸に感染する急性腸アニサキス症では、食後十数時間〜数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状が起きる。

 

アニサキスによる食中毒は、2014年は79人、2015年は133人、2016年には126人の感染者が報告された。

 

厚生労働省によれば、この食中毒の予防には、「加熱(60℃1分、70℃以上で瞬時に死滅)」「冷凍(マイナス20℃24時間以上)」「新鮮な魚を選び、速やかに内臓を取り除く」「魚の内臓を生で食べない/食べさせない」「目視で確認して、アニサキス幼虫を除去」などがあるという。

 

ただし「酢でしめるだけでは死滅しない」という落とし穴も。

 

 

また、厚労省が強調するのが「一般的な料理で使う程度の食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびをつけても、アニサキス幼虫は死滅しません」という点だ。

 

では、「食酢での処理」つまり酢で「しめ」た魚、例えば「しめ鯖」は、アニサキス感染の危険はないのだろうか。一般的に販売されているため、安全だと思っている人もいるかもしれない。

 

 

厚労省の担当者は「事業者にはリーフレットなどを作成して、食酢による処理のみではアニサキス感染を防げないこと、加熱や冷凍することを啓蒙しています」と答えた。