筋繊維タイプとトレーニングについて

筋繊維は遅筋(タイプⅠ:赤筋)と速筋(タイプⅡ A:ピンク筋 とⅡ B:白筋)に分けられます。

 

速筋繊維は、収縮するスピードが速く、瞬間的に大きな力を出せる一方、持久力がなく疲れやすいという特徴があります。

 

 

 

それに対して遅筋線維は、収縮するスピードは遅いものの、持久力に優れ疲れにくいのが特徴です。

 

 人間の身体でも部位によって速筋・遅筋の割合は異なっており、体幹など常に姿勢の安定の為に働く筋肉は遅筋が多く、力を発揮する四肢の筋肉には速筋が多いと言われています。

 

また、速筋と遅筋の割合には遺伝的な要素も強く、生まれながらに割合は大体決まっていると言われています。

 

 

 

速筋と遅筋の割合は遺伝的に決まっていて、後天的には変えられないとする説がこれまでは有力でしたが、最近になって否定されてきています。

 

 

 

筋肥大のメカニズムは、「筋繊維が太くなる」だけでなく、「筋繊維自体が増える」事が発見され、速筋、遅筋それぞれに適したトレーニングをすることによって、速筋や遅筋を増やせる事がわかってきたのです。

 

 

 

速筋を増やすトレーニング

 

速筋はウエイトトレーニングで鍛えられます。

 

 

 

遅筋を増やすトレーニング

 

遅筋は、持久力に優れた筋肉であるため、マラソンなどのような長時間続けられるような運動で鍛えられます。 

 


また、ウエイトトレーニングでも1セット30~50回以上になるような軽い重量で高レップ数のトレーニングでは遅筋が強化されると言われています。

 

 

 

一方、速筋は8~10回位が限界となるような重量で、3セット位を目安に追い込むことで鍛えられると言われています。 

 

そもそも速筋は大きなパワーを出すことに優れた筋肉ですが、筋肉のパワーとは「筋繊維の断面積(=太さ)」に比例するため、大きなパワーを出すためには太くならなければいけないのです。それに対して、遅筋は持久力に優れた筋肉であるため、大きなパワーを出す必要はなく太くなる必要も無いのです。

 

 

 

このため「筋肉を大きくしたい!」と思うのであれば、ウエイトトレーニングが有効であり、「太くしすぎず引き締めたい」と思うのであれば有酸素系の運動(遅筋トレーニング)が有効です。

 

 

 

40歳を過ぎたらウエイトトレーニングを積極的にしましょう。 

 

 

 

速筋は加齢によって衰えやすい筋肉と言われています。日頃から大きなパワーを出すことがなければ、速筋はどんどん衰えていき、ついには歩くのも困難になってしまいます。 

 

衰えたくない、また元気に歩けるようになりたい!と思うのであれば、速筋を鍛えるウエイトトレーニングこそ有効なのです!