手足の切断もあり得る糖尿病性神経障害

糖尿病性神経障害は、まず足の裏のしびれが初期症状として現れます。しびれないまでも、素足なのに靴下を履いているような感覚などの違和感がしたら要注意です。その後しびれは徐々に上へと広がり、手も指先からしびれるようになってきます。

 

感覚が徐々に鈍感になっていくため、ケガをしていても気付かないことがよくあります。さらに病原菌などへの抵抗力も低下してしまうため、その部分から雑菌が繁殖して皮膚や組織が壊死してしまうこともあるのです。

 

よくある例としては、糖尿病で入院していた患者さんが落ちていた画びょうを踏んで、その痛みに気付かず放置し、気づいたときにはその部分を切断するしかない状態までになっていたというケースがあります。

 

こうなると、壊死した患部を切断しなければならないことになります。普通の人であればそのように壊死してしまう前に激痛で気付くのですが、神経障害を発症していると痛みすら感じないため手当が遅れてしまうのです。

 

このような事態を避けるため、高血糖の人にはしびれの症状が出ていないか定期的に診断が行われます。

 

神経障害を患っている場合は常に自分の手足に気を配り、異変は無いかチェックする習慣を身に付ける必要があります。