網目状の下肢静脈瘤

一見アザや内出血のようにも見えることがあります。しかしあざや内出血は自然に時間の経過とともに消失しますが、下肢静脈瘤は自然に治ることはありません。

 

「網目状の下肢静脈瘤(網目状静脈瘤)」では皮膚の下に青色の網目状に血管が浮いて見えるものを指します。

 

一般的にひざ裏などに発症しますが、痛みなどの自覚症状はほとんどありませんので、つい見逃してしまいます。

 

下肢静脈瘤は一般に重症になることはありません。青筋と言われる静脈の中でも細い血管が網の目のように枝分かれして浮かび上がっています。

 

「網目状の下肢静脈瘤」はあざや内出血に間違えるほどですから放置している方も多いかと思います。そのため基本的には積極的に治療するほどではありません。しかし外見上気になる方は多く、予防できるに越したことはありません。

 

治療方法としては「硬化療法」が主に用いられます。この硬化療法はもっとも古くから使用されている療法です。

 

硬化剤という薬剤を注射し、皮膚の上から血管・患部を圧迫します。硬化剤を圧迫することで接着する手法になります。

 

「伏在型の下肢静脈瘤」や「側枝型の下肢静脈瘤」の症状ほどひどい外観でもなく、比較的許容されがちな「網目状の下肢静脈瘤」ですが、悪化すればQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の低下を招きかねません。下肢静脈瘤の予防法としては、まずは適度な運動が効果的です。体を動かすことで「血流がよくなり」、足の筋力を高め、静脈の停滞や逆流を防ぎます。

 

特に筋力と共に弁のポンプ機能を強化することにもつながります。また、過度な体重も悪影響を与えます。

 

 

バランスのとれた食生活、規則正しい生活を送ることで、肥満や体調の悪化を防ぐことで、結果的に静脈負担の軽減を望まれます。

 

また、妊婦の場合も通常の体重状態ではありませんので、下肢静脈瘤の予防を念頭に生活することが必要です。

 

 

立ち仕事の影響が大きいことから、立ち時間の長い販売員などの職業の方、デスクワークの頻度が高い職業、座っている時間が長い人は、定期的に軽い運動をする、足を上げてリラックスさせる、日常のなかで足への負担を軽減することなどが望まれます。

 

また、女性の場合、血流を阻害することになる、締め付けの強すぎる下着の着用は避けた方がいいでしょう。

 

また、ハイヒールについても、血液の循環が悪くなる、ふくらはぎの筋肉によるポンプ活動が滞るなどの悪影響があります。