肉類と糖化について

肉類の成分はタンパク質で「糖」はほとんど含まないのでしょ?と思っているあなた、糖化についてご存じですか?実は肉類と糖化は密接な関係があるのです。「糖化」とは主にタンパク質と糖が結びつくことを指します。

 

 

タンパク質は筋肉など体の重要な構成要素ですが、それ以外にも、皮膚、軟骨、内臓、ホルモン、酵素、血液、免疫(細胞や抗体)など、ほぼ体の全ての部分だけでなく、全ての機能にさえも必要不可欠なものだということはご存じでしょうか?

 

私たちの体の細胞は各々が数千種に上るタンパク質で出来ていることもご存じですか?

 

ですので、この必要不可欠なタンパク質を外からも補給する必要があって、肉類、魚肉、大豆などを食事から摂るわけですが、この際に調理の方法によっては この大切なタンパク質が恐ろしい毒に代わってしまうという話をします。

 

今まで「酸化」が体に悪く、老化を早めることはいろいろな機会で述べてきましたが、今回の話題の「糖化」は「酸化」以上の悪者であることはあまり知られていません。

 

AGEと略される糖化最終生成物は、DNAを傷つけ、癌になりやすくし、内臓の機能を損なわせ、老化を早めるということが数百にわたる研究論文で明らかになっています。

 

 

AGEとは(Advanced Glycation End Product、アドヴァンストグライケーションエンドプロダクト)を略したもので、日本語訳は糖化最終生成物となります。

 

 

また糖尿病は、血中のブドウ糖濃度が高い状態が続く病気ですが、このブドウ糖によって血管のタンパク質が糖化され、これによって毛細血管も動脈もその弾力性が失われたり、ゆくゆくは破れたりして大きな病気となります。

 

毛細血管の多い網膜や腎臓の機能が失われたり(網膜症、腎症)、脳の毛細血管を侵(おか)して痴呆症を進行させ、動脈硬化を招いて心筋梗塞を引き起こすなど、糖化の影響は非常に大きいのです。

 

 

またアルツハイマー症の患者さんには、ほぼ全ての場合に脳の周りに茶色のAGE(糖化最終生成物)が付着しており、これがアルツハイマー発症の原因とみる研究者が主流となっています。

 

糖尿病は体内、特に血管の中で起こる「糖化反応」が引き起こす合併症が問題ですが、すでに糖化した食べ物、特に糖化したタンパク質を食べることで血管だけでなく、より広範囲にわたって細胞にダメージが起こることが分かってきました。

 

では、どのような食べ物に糖化したタンパク質が含まれているのでしょうか?

 

すばり、「高温で調理した肉類」なのです。