女性や高齢者にとっては、夕方になると足の甲を中心に浮腫んでしまうというのは決して珍しいことではありません。
特に立ち仕事に就いている女性は、足の甲が浮腫んだ経験のない人の方が珍しいでしょう。
このように足にむくみ症状が現れてしまう原因には様々なものが考えられますが、まずはごく一般的なむくみの原因を挙げてみます。
足がむくんでしまう原因の中で最も大きいのが、「長時間にわたって常に一定の姿勢を保ってしまう」ということです。
むくみを引き起こしてしまう直接的な原因は、体内に残ってしまった余分な水分です。
長時間一定の姿勢を保ち続けると、身体の下に集まった水分が循環されないため、どんどんむくみが溜まってしまうことになるのです。
これに加え、同じ姿勢を続けると筋肉が緊張して凝り固まり、それが周囲の血管やリンパ管を圧迫して水分や老廃物の循環を阻害し、むくみを起こしやすくなってしまいます。
次に多い原因は、女性や高齢者に多い「冷え性」が挙げられます。
冷え性は「血液の循環」が悪く、身体の末端部分である足の甲には特に血液がスムーズに流れなくなってしまいます。
足が浮腫みやすいという人で、同時に手足の指が冷えやすかったり肩こりや頭痛に悩まされがちという人の場合は、「血行不良による冷え性」が原因になっている可能性も高いと言えます。
さらに、女性の場合に忘れてはならない原因の一つとして「ホルモンバランスの乱れ」も挙げられます。
女性の身体は特にホルモンの影響を受けやすく、月経前などには黄体ホルモンが非常に多く分泌されるようになります。
この黄体ホルモンには体内に水分を溜めこみやすくさせる作用があり、水分量が増えることで必然的にむくみが発生しやすくなるのですが、これは病気や体調に問題があるというわけではないので過剰に心配する必要はありません。
月経前にだけむくみが酷くなるという症状の人は、女性ホルモンが影響している可能性が高いのであまり心配しなくても良いでしょう。
一方、月経前に限らず症状が出てしまうという場合は、ホルモンバランスが乱れてしまっている可能性もあります。
ホルモンバランスが乱れると自律神経までもが影響を受けて乱れてしまうようになり、血管を収縮させて血液だけでなく「リンパ液の流れ」まで悪化させてしまうのです。
リンパ液は体内の老廃物を運ぶ大切な場所であり、ここの流れが悪くなると水分と共に老廃物まで溜まりがちになってしまうので、更に足がむくみやすくなってしまいます。