尿として老廃物や毒素を排出する
腎臓は体内のなかにある成分を「必要なもの」と「不必要なもの」に分ける働きをし、体に不必要なもの(老廃物や毒素など)を尿として排出します。同時に体にとって必要な成分を吸収する働きをします。
腎臓の機能が低下すると不要な成分が体内に溜まりやすくなり、尿も出にくくなり、結果として体内に蓄積された老廃物や毒素が新たな病気を作ってしまいます。
腎臓の働きが正常であれば必要物と不要物のフィルター機能もしっかりと作用しますから、外に出る尿の色にも問題は見られません。
もし尿の色が赤かったり、茶色かったり、またはかなり泡立っていたりしたら腎臓が正常に働いていない可能性が高いです。
血圧を調整する
腎臓には血圧を調整する働きがあります。
血圧が高くなり過ぎたときは低くなるように、血圧が低すぎるときは高くなるようにバランスよくコントロールしています。
腎臓の働きが悪くなると血圧のバランスが取れなくなり高血圧になりやすくなります。腎臓の機能による血圧のコントロールは「塩分」と「水分」の排出量によって決まります。
血圧が高すぎる場合は体内の塩分と水分の排出量を増やすことで血圧を低下させ、血圧が低すぎる場合は塩分と水分の排出量を抑制して血圧を上げる働きをします。
腎臓と血圧は深い関係にありますから、血圧の異常がある場合は腎臓の病を疑ってみて下さい。
血液(赤血球)を作る
腎臓は血液(赤血球)を作る役割を担っています。
腎臓から出る成分(ホルモン)にエリスロポエチンというものがありますが、これは体内の血液を増加させる働きをします。
通常、腎臓はエリスロポエチンを多く作って血液の量を増やしていますが、腎臓の働きが悪くなるとこの成分が減少してしまうため、血液の量も少なくなってしまいます。血液の量が少なくなると貧血などの症状が出てきてしまいます。
体内調整をする
人間は季節や日々の生活の中で様々なものを摂取し、同様に汗などを通して水分を排出しています。
この排出のバランスを整える(体内調整をする)のも腎臓の働きです。つまり体内の体液量を整えているわけです。
夏場に汗をたくさんかいたときは濃い色の尿を少量出し、汗をさほどかかないときは薄い色の尿を大量に出す・・・といった調整を自動的に行います。こうすることで体内の水分量やそのバランスを整えて体を正常で健康的な状態にします。腎臓の働きが悪くなり、水分量の調整が上手くいかなくなると「体がむくむ」「疲労しやすくなる」「めまいがする」といった症状が現れます。