腸造血説、その2

『骨髄造血説』を最初に唱えたのは、1868年、ノイマンとビッズオセロという二人のユダヤ系(アシュケナジー・ユダヤ)の医学者らで、彼等は、鶏や鳩などで実験を繰り返しその研究結果から、血球を生成する器官は骨髄や脾臓やリンパ節などであり、ここで造血がなされ、特に骨髄は造血作用の大半を占めるという骨髄造血説を打ち出し、これが現代医学の考え方に広き根付き、定着しました。

 しかし近年になって、この従来の医学上の定説に疑問を持ったのが千島喜久男
(医学博士)と言う医学者でした。
 彼の研究によると、「健康な生体(成体)では骨髄は脂肪で充満していて、造血像などは確認できなかった」としているのです。

 そして彼は「註釈」をつけ、「但し、大量失血の後や、絶食を行うと骨髄中に赤血球
が多く見られた。それをもって、骨髄で血液が造血されると断定するのはおかしい」と述べ、「健康で栄養状態の良い一般人に、病的な状態の現象を適用するのは、常識的に考えてもおかしい」としたわけです。

 ユダヤ系の二人の医学者達の掲げた『骨髄造血説』は、生体が病的な時に、あるいは減食状態の時か、絶食状態の時に適用して、細胞から赤血球に逆分化にている現象を見ているのであって、逆方向の現象を実験結果からまとめ挙げたものに過ぎなかったのでした。

 しかし現代医学は、この全く逆方向現象を定説と決め付け、これを現代医学の基盤にしているのです。
 この事は、現代医学が根本的に間違った方向に進んでいるという現実を物語ったものではないか、という疑いが残ります。
 もし骨髄造血説という学説が、コペルニクス時代の「天動説」としたら、現代医学は現代栄養学同様、間違った方法で医療が患者に施され、現代医療制度事態が根底から崩れてしまうことになります。

 その良い例が、企業の健康診断で行われている「ガン検診」です。

 

つづく