プラシーボ効果

  患者の心理面が、痛みなどの症状に関係するということでいえば、プラシーボ効果があります。「このストレッチを行うと効果がありますよ」といわれると、安心しますよね。そして、安心することでストレスが低くなる面もあるのではないでしょうか。

 

それはプラシーボ効果ということですが、そのことをトレーナーがわかっているかどうかが重要です。

 

 

 

トレーナーが腰痛改善のトレーニング指導をする場合にも同じことがいえます。たとえば、腰痛のあるクライアントさんに対して、「このストレッチと、この筋力トレーニングをすれば、少し軽減してくると思いますよ」と、“腰痛改善メニュー”をやってもらうとします。ちょうどそういうタイミングで、クライアント本人が無意識的にストレスに対処して、ストレスが軽減されるということも起きる可能性があるわけです。そのタイミングが重なると、“腰痛改善メニュー”が効いたから、腰痛が改善されたと考えてしまいます。

 

本人が無意識的にストレスマネジメントを行うということはあります。単純に考えても、ストレスでイライラするような状態は続けたくないので、何らか対応しようとしたりします。いわゆる“ストレスマネジメント”です。

 

 

 

そうしたストレスへの対応で痛みが軽減されている場合でも、「あのストレッチと、あの筋力トレーニングがいいんだ」と思い込んでしまうことがあります。

 

 

 

ストレスが軽減されたことによる効果と、プラシーボ効果が合わさると、症状はより軽くなる可能性があります。